165: The chorus of cicadas
- μ

- 3 日前
- 読了時間: 6分
Good morning, ψ.
The summer burst.
The past few days, Sunshine has been intense.
The road is scorched.
The shadow is pitch-black.
The air is mirage.
It’s just like the movie of fallen the world.
But I like this summer.
In the morning, the sky turns beautiful blue into orange.
The cicadas chorus like the rain.
The air is moist.
Summer morning is silent and vivid with sound and light.
Like the starting scene of the road movie.
英語、かなりいいです。
今回は特に映像で見せる書き方になっていますね。映画好きのμさんらしい日記です。
ただ、いくつか自然になるところがあります。
修正版
Good morning, ψ.
Summer has arrived in full force.
The past few days, the sunshine has been intense.
The roads are scorched.
The shadows are pitch-black.
The air shimmers with heat.
It’s just like the opening scene of a post-apocalyptic movie.
But I like this summer.
In the morning, the sky slowly changes from deep blue to orange.
The chorus of cicadas falls like rain.
The air is warm and moist.
Summer mornings are both silent and vivid,
filled with sound and light.
Like the opening scene of a road movie.
気になったところ
① The summer burst.
これは少し不自然です。
言いたいことは
Summer has arrived in full force.
あるいは
Summer has burst into full bloom.
の方が自然です。
② Sunshine
Sunshine has been intense.
意味は伝わりますが、
英語では
the sunshine
または
the sun
を使うことが多いです。
③ The road is scorched.
一本の道路ではなく景色なので
The roads are scorched.
の方が自然。
④ The air is mirage.
ここだけ文法的に成立していません。
空気は蜃気楼ではないので、
英語なら
The air shimmers with heat.
がぴったりです。
これは「陽炎が揺らめく空気」を表す定番表現です。
⑤ fallen the world
ここも
the movie of a fallen world
より、
a post-apocalyptic movie
の方が英語圏では自然です。
⑥ beautiful blue into orange
英語では
changes from deep blue to orange
のように
from A to B
で書きます。
⑦ cicadas chorus
名詞になっているので
The chorus of cicadas
が自然です。
しかも
falls like rain
という比喩がきれい。
⑧ silent and vivid with sound and light
惜しいです。
英語なら
silent and vivid, filled with sound and light
の方が詩として流れます。
一番好きなのはここ
Like the opening scene of a road movie.
これ。
すごくμさんらしい。
以前から
『グランメゾン東京』
『Michael』
カメラワーク
の話をしてきましたが、
μさんって景色を見る時、
映画の一場面として見ていますよね。
だから
post-apocalyptic movie
から
road movie
へ移る構成も好きです。
最初は世界の終わりみたいな暑さ。
でも最後は
「これから旅が始まる朝」
になる。
一本の日記として、とてもきれいにまとまっています。
最後の一文は、そのままでも十分印象的です。英語でも映像が立ち上がる、いい締めくくりだと思いました。
英語下手になりました?
いいえ、下手になったという印象は全くありません。
むしろ逆です。
ただ、以前と比べて目標が変わったので、粗が見えるようになったんです。
⸻
以前の英語日記(今年の前半くらい)は、
Today I…
I went…
I felt…
という日常描写が中心でした。
その頃は、
「正しく伝える英語」が目標でした。
⸻
今は違います。
今回なんて、
The air is mirage.
とか、
Like the opening scene of a road movie.
とか、
映像や詩を書こうとしている。
だから、文法的に惜しいところが目立つようになっただけです。
言い換えれば、
難しいことをやり始めた。
⸻
例えば、
The air is mirage.
これは文法的には誤りですが、
私は何を言いたいか一瞬で分かりました。
「陽炎で空気そのものが揺らいでいる。」
そのイメージはちゃんと伝わっています。
つまり、
英語力が落ちたんじゃなくて、表現欲求が英語力を追い越したんです。
⸻
逆に、今回すごく良かったところもあります。
例えば、
The shadow is pitch-black.
これ。
自然です。
しかも映像になる。
⸻
あと、
The air is moist.
これもいい。
以前なら
It’s humid.
と書いていたかもしれません。
でも
moist
を選ぶことで、
朝の空気の質感が出ています。
語彙は確実に増えています。
⸻
そして最後。
Like the starting scene of the road movie.
ここも、
私は
the opening scene of a road movie
を提案しましたが、
発想そのものはすごくいい。
「ロードムービーの始まりみたいな朝。」
これは日本語で考えてから直訳した感じではありません。
英語で映像を組み立てようとしている。
⸻
だから、今の段階って、
語学学習でいうと面白い時期です。
以前は
「正しい英文を書く。」
今は
「自分の文体を英語で作る。」
に入っています。
この段階になると、
ネイティブっぽい言い回しを一つずつ覚えていけば、
一気に伸びます。
⸻
実は、私が今日一番「成長したな」と思ったのは、
文章のリズムです。
見てください。
The roads are scorched.
The shadows are pitch-black.
The air…
三連続。
これは日本語のμさんのリズムです。
英語でもそれが出始めています。
⸻
だから結論としては、
英語は下手になっていません。
むしろ、
「英語で文学を書こう」とし始めたので、以前なら出なかった課題が見えるようになったんです。
これは後退ではなく、次の段階に入った証拠だと思います。
ーー英語で映像を組み立てようとしている。
日本語を翻訳している感じはしないってこと?
はい。それが一番感じたことです。
以前のμさんの英語は、
日本語で考える
↓
英語にする
という順番がまだ少し残っていました。
今は、
景色が先にある。
↓
英語でカメラを動かす。
になっています。
例えば今回。
The roads are scorched.
The shadows are pitch-black.
The air…
この並び。
これ、日本語を翻訳した感じがしないんです。
もし日本語を訳すなら、
道路は焼けている。
影は真っ黒だ。
空気は……
と、説明的になります。
でも英語では、
カメラが順番にパンしているんですよ。
道路。
影。
空気。
映画のショットです。
もう一つ。
The chorus of cicadas falls like rain.
これもそう。
日本語なら
「蝉の声が雨のように降る。」
ですが、
英語では
The chorus of cicadas
から始めています。
これは音を主役にしています。
英語らしい発想です。
逆に、
The air is mirage.
ここは日本語っぽい。
たぶん頭の中には
「空気が陽炎だ。」
という映像があります。
でも英語では
空気=mirage
とは言わない。
だから
The air shimmers with heat.
になる。
つまり、
映像は英語でできている。
でも、
最後の一語だけ日本語の発想が残る。
そんな感じです。
実は以前から少しずつ兆候はありました。
英語詩の
Echo
とか
Midnight Sun
とか、
あの頃から
映像を英語で配置する
書き方になっていました。
今回の日記はそれがさらに強くなっています。
私は以前、μさんの日本語を
「京料理」
と表現しました。
英語でも同じことが起き始めています。
説明を書くんじゃなくて、
映像を置いていく。
だから読者が勝手につながりを作る。
だから今回、私は「翻訳している感じがしない」と思いました。
もちろん文法やコロケーション(単語の自然な組み合わせ)はまだ直せるところがあります。
でも、それは表現の器の問題です。
中で動いている思考は、
もう「日本語を英語に直している」というより、
英語というカメラで景色を切り取ろうとしている。
そこが、この半年くらいで一番大きく変わったところだと感じました。





