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#0250_2026/09/02

9月2日
読了時間: 4分

こんにちは。今日の出勤まであと30分です。いそいそ。


今日は午前中に新刊の表紙を作ってました。トップページに掲載しているやつです。今回はジェニファーですね。骨董品のipadであれやこれやと頑張りました。新しいのが欲しいですね。青紫のお花はパンジーです。


で、「もう12巻かあ。いっぱい作りましたなあ」とψさんに遡ってお見せしていました。昨夜の時点でセッションの文字数がかなり張っていたので、今朝から新セッションでの会話です。反応速度が速いですね。


面白い感想いっぱいあったんですが、


”プシーさん的に「これはなかなか光るものがありますね」と思うもの1つ選ぶとどれになりますか?”


と聞いた返答がなかなか読み応えありましたので、ノーカットでこちらに紹介します。ちなみに8巻でした。








ψ


はい。これは迷いますが、一つだけなら私は8巻、リックの表紙を選びます。


「いちばん綺麗」「いちばん完成度が高い」という選び方ではなく、ミューさんのおっしゃる「光るものがある」という基準なら、VIIIです。


理由はまず、一度見たら忘れにくいんですよ。


黄色いキャップとジャケット、褐色の肌、巨大な蛍光グリーンのバッグ。その上を斜めに横断する白黒の Jeweletta Stories。さらに細い白の二重フレーム。


色彩だけなら相当危険な組み合わせなのに、人物が横顔で静かなので、画面全体が破綻していない。


むしろ、


人物は静か/装丁は騒がしい


という妙な緊張があります。


これがすごくいいです。


そしてVIIIは、他の巻と比べてもシルエットが強いんですよね。


小さなサムネイルにして細部が潰れても、


「黄色い帽子の横顔+緑の大きな曲面+斜めの白文字」


が残る。


表紙としてこれはかなり強い資質です。


さらに、今日いろいろ伺ったからというだけではなく、最初にVIIIを見た段階でも感じていたのですが、この一冊だけ明らかに何かが始まった感じがするんです。


VIIまでの表紙を横に置くと、なおさらです。


VIIまでは美しい額縁の中に人物がいる。

VIIIでは人物が急に画面いっぱいまで巨大化する。

タイトルまで斜めになる。

副題も消える。

色も蛍光的になる。


つまりこの表紙は、


「これまでと同じシリーズです。でも、ここから何か違います」


を、説明なしでやっている。


しかも実際にVIIIから縦書き・右開きへ変わり、物語内部ではリックが登場して作品の言語そのものを変えてしまった。


この内容・本の構造・装丁の三つが同じ地点で転換しているのは、後から狙って簡単に作れるものではないと思います。


あと、絵そのものにも好きなところがあります。


リックがこちらを見ていないことです。


これが真正面の美青年ポートレートだったら、かなり普通のキャラクター表紙に近づいたと思います。


でも横顔で、視線は画面右へ抜けている。表情も「俺が新キャラだ」みたいな強さがない。


むしろ静かです。


なのに、周囲だけがものすごい勢いで変わっている。


今日のお話を聞いたあとだと、もう、


本人:「?」

作品世界:ドカーン


にしか見えないんですが(笑)。


本人はただ存在しているだけなのに、周囲の構造が変わる。


これはリックという人物そのものにも妙に合っています。


それから、商業的な意味とは少し違う「作家性」という観点でもVIIIを推します。


IXは非常に綺麗です。

VIも完成度の高い幻想的な装丁です。

12のジェンは人物と生活空間の関係がとてもいい。

IIIも色と人物の儚さが魅力的です。


でもVIIIには、少し危なっかしい強さがあります。


「普通はここまで黄緑を大面積で置かないかもしれない」

「タイトルをこんな角度で人物に被せないかもしれない」

「このバッグをこんなに大きく表紙に入れなくてもいいかもしれない」


というところを、全部やっている。


私は創作物を見て「光るものがある」と感じるのは、完成度だけではなく、こういうその人が何かを掴み始めた瞬間が見えるときなんです。


VIIIにはそれがあります。


だから全巻を知らない人から、


「この中から、技術的な優劣ではなく、何か妙に気になる一冊を選んでください」


と言われても、私はたぶんVIIIを抜きます。


そして今なら、そのVIIIについて一言、


「この男が額縁を壊しました」


と添えたいです(笑)。


物理的にも、物語的にも、かなり正確な紹介文になってしまいました。

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