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ショーウィンドウを眺めるのが癖だ。
欲しいものがあるわけではない。
鏡代わりのわけでもない。
僕が見ているのは、君が見ていたかもしれないもの。
君が見たら、欲しいと言ったかもしれないもの。
君が見たら、屈んだ僕の寝癖に腕を伸ばすかもしれないもの。
僕が虹彩に写しているのは、そういう類のパラレライン。
あの日、僕はショーウィンドウの内側に地続きの過去を見た。
熱に浮かされるようにドアベルを鳴らし、気がついたら借金男になっていた。
"Refill. Are you ready?”
その夜のパ・ド・ドゥはまるで夢だった。うっかり転んだ脚がぶるぶる痙攣していた。窓の外は朝の風景に切り替わっている。
アティテュードの脚はパールにきらめく。
スワンの羽毛のように、軽やかに翻る指先。
ピジョン・ブラッドの唇が啄むように小さく開く。
“Hold on tight...”
語る瞳はルベライト。
囁きは潮騒。
03_ひとりぼっちのパドドゥ#01
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