top of page
Reverence[Clara_Back Then]_石の脚#02
5区ムーンバレー官営歓楽街。
トリル専門店”フルール”スタッフルーム。
ーーシャッ。
「クララ。ご指名。3番テーブル」
「げっ」
「こら!」
「ううっ、やだなあー」
「笑顔笑顔!」
「ハーイ!」
シャッ。
カツカツカツカツ。
………………。
カツカツ。
「クララと申します」
「やあ。近くで見ると一段と可憐だね」
「ありがとうございます。ムッシュ」
「君を貰い受けたい」
「えっ……」
「息子の妻として。どうだろうか?」
「ええっと……。貴方は?」
「ヒョドル・ムーンライト」
「ムーンライト家の御当主?そんな方が、なぜ私を?」
「君のダンスが欲しいのだ」
「私のダンス?」
「ムーンタワー最上階にオープンするムーンレイク。その看板となるプリマドンナを探している」
「アンドロイドにさせないの?」
「機械はつまらない」
「人間の成長や老い、揺らぎが、客は見たいのだ」
「4年後には、君は銀河中が夢中になるエトワールだ」
「4年後?」
ヒョドル・ムーンライトは冬色の瞳でクララを見据えた。
「その両脚。プロステティックにすげ変えよう」
bottom of page


