32_金の匙#01
2252年4月。
6区Sエリア。ナオミ・ナオキの家。
「ヤッホー、ナオキ」
「よう。ジェン久しぶり。元気してた?」
「まーね。……あんた痩せた?」
「そーか?」
「痩せた痩せた。このへんの筋ビキビキ」
「ふーん。別になんともねーけど」
コト。
コト。
ずずっ。
「あたしには飯食えって言ってさー。自分はどーなの?あれじゃん。コウヤのシロバカマ」
「そんな言葉よく知ってんなー。なんて意味?」
「人のことばっかり」
「ははっ」
「今日、誰が来るの?」
「ねーちゃん夫婦と、おれらと、レニとリックだろ。あとピッポとライカちゃん」
「へー。女の子も来るんだ?」
「なんかゴタゴタしてたけど、丸く収まったみてー」
「ゴタゴタ?」
「これ言っていいのかなー」
「言えば?聞くよ」
「ライカちゃん、ずっとリックのことが好きでさ」
「三角関係?今日やばくない?」
「終わった話。6区までメガネ姿で尾行してきて」
「またメガネ!?」
「おう。危なっかしいから声かけた。で、レニとリックがすぐそこの店でデートしてんじゃん?向かいのサ店に一緒に入って」
「あ、出歯亀だ」
「そ。少し話しただけだけど、すっげーいい子。……でもよ、アーン、にはまいっちまった」
「アーン?なになに?アーンて、こう、こうする、アーン?」
「うおっ近え!……そーそー。チョコパフェの最後の一口おれにくれてさー」
「……あんた、それ食べたの?」
「店のオヤジに待たせんな、って怒られたし」
「美味しかった?」
「おう。最初は高すぎだろ!と思ったけど、材料色々こだわってんだなー」
「ふーん」
「ライカいい子じゃん。付き合ったりしないの?」
「だから、終わった話だっつってんだろ。リックはレニと付き合ってんだって」
「そうじゃないんだけど。まーいっか」
カチャ。トッ。
「そろそろ飯できる頃。おれ取ってくるから、レニたち来たらお茶出してやって」
「りょーかい。いってらっしゃーい」
「ははっ。行ってきます」
ガララッ。


