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16_誰も寝てはならぬ#03
生のオペラってすごい。
僕はすっかり感動しちゃった。これまで、スクリーンでいろんなものを観てきたつもり。ドキュメンタリーもフィクションも、実写もアニメもパペットも。今日の「トゥーランド」はだって、全編通して3種類予習してきたんだ。
なんだろう、空気かな?音の振動?それが全然違ってた。座席からの鑑賞は、アップもスローもできないはず。なのに、ジャンの演技はスローに見えたし、メイン・ダンサーのソロは、汗が光って見えるくらいのアップだった。
「クララ様は、ラジィと同じなのよ」
「ええと、プロステティックってこと?」
「ええ。第3層の流行病で。イワン様が奥様に迎えて、クララ様を救われたのよ」
「へえ……」
うーん。おばあさまはいい話をしているつもりだろうけど、返答に困る。
—奇跡のプリマドンナ、クララ・ムーンライトに盛大な拍手を!
アナウンス、グッジョブ。僕は拍手をしながら、ステージでお辞儀をするバレリーナの脚を見る。白くて、ところどころに芸術的な感じで宝石飾りの装飾がある。軽くて弾性のある素材っぽい。
『謎は3つ。死は1つ。皆様には今一度、希望と血潮に満ちた生のひとときを』
アンコール・パフォーマンスがスタート。劇中よりもアップテンポなミュージック。ジャンも出てきて、クララさんとのアクロバットでスリリングな数分間は最高のエンターテイメント・ショーだった。
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